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放射線科

放射線治療について

放射線治療は、腫瘍に線量を集中させ周囲の正常組織への線量を極力低減し、がんを根治または症状を緩和します。この目的を達成するために、照射する部位とその大きさ、照射方法、処方線量とその線量分割法、併用する化学療法等、適切で個別化された放射線治療計画を立てます。

当院の装置

放射線治療装置三菱重工業社製Vero 4DRT(1台)
放射線治療計画装置BRAINLAB社製iPlan RT
放射線治療計画装置BRAINLAB社製iPlan RT
放射線治療装置Varian社製TrueBeam(1台)
放射線治療計画装置Varian社製Eclipse
放射線治療計画装置Varian社製Eclipse

高線量率アフターローディングシステムBEBIG社製 MultiSource
CTシミュレータ装置SIEMENS社製SOMATOM Definition AS OPEN16列

当院で行っている放射線治療の種類

三次元原体放射線治療
放射線治療装置TrueBeamを使用し、実施いたします。
強度変調放射線治療(IMRT:intensity modulated radiation therapy)
標的とリスク臓器が近接した症例に対して、標的への線量を担保しながらリスク臓器への線量を低減することを目的とし、強度変調した線束を用いて標的へ多方向から集光的に照射します。
2台の放射線治療装置を使用し、前立腺癌をはじめとした多くの症例に実施いたします。
例えば前立腺の場合、直腸が近接しています。IMRTでは直腸への線量を抑えて副作用を減らし、前立腺に集中してより高い線量の放射線を照射することが可能です。 強度変調放射線治療
定位放射線治療(SRT:stereotactic radiotherapy)
小さな領域に対し、高線量の放射線を数回で照射します。  
2台の放射線治療装置を使用し、頭部、肺、肝臓等を対象に治療を行っています。Vero 4DRTは追尾機能を有し、生理的移動の大きい腫瘍への正確な照射と周囲組織の線量低減に有効です。 定位放射線治療
腔内照射
治療用の器具を挿入し、器具の中に小線源を通すことにより目的の病巣に放射線を集中させる治療です。  
主に婦人科癌へのRALS(remote after loading system)による高線量率小線源治療を行っており、治療機器のない病院からの紹介も受けています。
ストロンチウム-89注
現在行っておりません。
塩化ラジウム(RA-223)注射液
骨転移した去勢抵抗性前立腺がんに対して治療効果が期待できます。

放射線治療のチーム

定期的なカンファレンスを行い、チームで協力し、よりよい放射線治療を提供するための努力をしています。
放射線治療医(3名):他の科と連携・相談し、治療全体を管理します。
医学物理士(1名):安全に治療を行うための機器管理や、放射線治療計画を行います。
放射線治療品質管理士(1名):放射線治療の質自体の向上を目的とした品質改善活動をおこないます。
診療放射線技師:医師によって決定された放射線治療方針に従い、放射線を照射します。
看護師:治療中の医療処置や副作用対策など、患者さんやご家族のケアを行います。
事務:外来窓口での予約受付、会計業務、紹介状や証明書などの文書処理などを行います。